Bigbossは2013年に設立された、比較的新しい海外FXブローカーです。
また日本国内での海外FX業者知名度№1であるXMを明らかに意識したサービスを展開しており、ボーナスに力を入れているのが特徴的なブローカーです。
その一方で、残念な部分でもXMと同じようにスプレッドや取引手数料が高く魅力的ではない一面がありました。
今回実際に当サイトが独自に「実測スプレッド」を測定したところ、やはりスプレッドを含めた取引コストの面で残念な結果となったので、その詳細についてご紹介いたします。
Bigbossの口座ごとでスプレッドはどう違うか?
Bigbossでは3種類の口座が用意されており、スタンダード口座、プロスプレッド口座、FOCREX口座があります。
しかし、FOCREXはBigbossがプロディースしている仮想通貨取引所口座であるため、FXの口座としては実質2種類となります。
公式サイトによればスタンダード口座、プロスプレッド口座ともに、注文方式はNDDのECN方式と記載されていますが、スタンダード口座は取引手数料がかからず、スプレッドが広めに設定されていることから他の海外FXブローカーにおけるSTP方式の口座と考えて遜色ありません。
プロスプレッド口座はスタンダード口座よりもスプレッドが狭い代わりに、取引ごとに手数料が取られる仕組みとなっています。
USD/JPYにおける各口座の平均スプレッドは、スタンダード口座で「1.5pips」、プロスプレッド口座で「0.4pips」と言われています。
当サイト計測!Bigboss主要6通貨ペアの「実測スプレッド」
海外FXスプレッド部では、独自に作成したツールを用いてBigbossの主要6通貨ペアの実際に提供されたスプレッドを測定いたしました。
また測定後の集計したスプレッドを「実測スプレッド」としてサイト上にて公開しておりますので、参考にしてください。
スタンダード口座の実測スプレッド
スタンダード口座の実測スプレッドをご紹介し、平均スプレッドのみならず時間ごとの最大スプレッドや最小スプレッド、通貨ペアごとにどのような傾向があるのかを解説いたします。
USD/JPY
USD/JPYにおける各項目の数値をわかりやすく紹介いたします。
USD/JPYの実測した平均スプレッドは「1.70pips」でした。
最小スプレッドは「1.2pips」であり、他の海外FXブローカーと比較して高いスプレッドでした。また最小スプレッドが発生している時間帯は1日の中の3/4に止まっており、残りの1/4は「1.3pips」でした。
最小平均スプレッドは「1.55pips」で、発生しているのは22時でした。
一方最大スプレッドは「15.3pips」で6時に発生しており、最大平均スプレッドは「2.71pips」で同じく6時に発生していました。
早朝の4時から7時までの間は最大スプレッドが広がりやすくなっていました。とくに6時台、7時台は世界三大市場と呼ばれる東京・欧州・米国市場が閉じている時間帯なので、世界の為替流通量が少なくなり、スプレッドが広がりやすくなります。
世界三大市場の開いている時間帯は以下の通りです。
1.東京市場:8:00~15:00
2.欧州市場:15:00~21:00
3.米国市場:21:00~6:00
またそれぞれの市場の切り替わる時間帯にもスプレッドが広がりやすくなっているため、取引を行う際には時間帯に注意しましょう。
BigbossのUSD/JPYにおいて早朝の4時台と5時台でも最大スプレッドが広がっていたのは、米国市場が閉まる直前であることが影響していると考えられますので、早朝の取引は避けた方が良いでしょう。
分布図を確認すると早朝の時間帯以外にも欧州市場と米国市場の切り替わる21時台前後にスプレッドが広がる傾向にあり、スプレッドにばらつきがみられていました。
EUR/USD
EUR/USDにおいて各項目の数値を整理すると以下の通りになります。
EUR/USDの実測スプレッドは「1.94pips」で、主要6通貨ペアのなかでも最も平均スプレッドが狭かったです。
最小スプレッドは「1.4pips」で、9時と13時を除く全時間帯で発生していました。
最小平均スプレッドは「1.82pips」で夜間の22時に発生してました。
最大スプレッドと最大平均スプレッドはともに6時に記録されており、それぞれ「14.6pips」と「2.76pips」でした。
最大スプレッドは時間帯でみると欧州市場と米国市場の切り替わる21時台に「2.9pips」が発生しており、0時台にも同じく「2.9pips」とスプレッドが広がっていました。
分布図をみると早朝以外に、21時前後はばらつきがやや認められますが、概ねフラットで全体的にスプレッドの変動は激しくないことがわかります。
EUR/JPY
EUR/JPYにおいて各スプレッドの数値を確認しましょう。
EUR/JPYの実測平均スプレッドは「2.17pips」でした。
最小スプレッドは「1.3pips」であり、1日の中でも12時、16時、22時、23時と4時間しか発生がありませんでした。
このため、最小スプレッドで取引ができる可能性は少ないといえます。
また最小平均スプレッドは「1.90pips」で19時と20時に発生しており、欧州市場の終盤に低い傾向にあるようです。
最大スプレッドは「24.4pips」が6時に発生していました。
また最大平均スプレッドにおいても「4.16pips」で6時台が最も広がっている時間帯であることがわかりました。
最大スプレッドは4時から7時まで連続して10pipsを超えるスプレッドが記録されており、非常に広いため早朝の取引は行わない方が良いでしょう。
分布図をみると早朝や15時台、21時台といった市場の切り替わりの時間帯以外にもばらつきがみられており、全体的にばらつきの大きい通貨ペアであることがわかります。
このため、時間帯を問わず取引を行う際には急なスプレッドの広がりに注意してください。
GBP/JPY
GBP/JPYにおいて各スプレッドの最大・最小値、平均値の詳細をご紹介します。
GBP/JPYの実測した平均スプレッドは「3.02pips」で、主要6通貨ペアの中で最も平均スプレッドが広い結果となりました。
最小スプレッドは「1.3pips」と他の通貨ペアと同じ程度ですが、発生している時間帯はわずか3時間しかなく、7時台は最小スプレッドが「2.0pips」と非常に広い水準で推移しています。
最小平均スプレッドは「2.56pips」は0時に発生しており、最小でも2pipsを超えていました。
最大スプレッドは「34.0pips」と非常に広く、また最大平均スプレッドも「6.91pips」と全通貨ペアの中で最も広い平均スプレッドとなりました。
時間帯ごとの最大スプレッドでは、他の通貨ペアでも認められた4時から7時の時間帯に10pipsを超えるスプレッドが確認された上、GBP/JPYでは21時台にも「16.2pips」と非常に広いスプレッドが発生しています。
分布図でも午前中を除いて、全体的にばらつきが強く、ばらつきの程度は全通貨ペアの中でも一番激しいと考えられます。
GBP/USD
GBP/USDにおけるスプレッドの各数値を紹介いたします。
GBP/USDの実測スプレッドは「2.66pips」でした。
最小スプレッドは「1.4pips」であり、かつ発生時間帯もやや限定されていました。
最小平均スプレッドは「2.43pip」で最小スプレッドも記録した22時台でした。
最大スプレッドは「35.6pips」と非常に広く、主要6通貨ペアの中でもっとも広いスプレッドを記録しています。
ただし、最大平均スプレッドは「4.05pips」とGBP/JPYに比べると狭いため、常に広いスプレッドが提供され続けているわけではないようです。
分布図を確認しても、GBP/JPYとは異なり非常に落ち着いており、早朝以外では21時前後のみにばらつきが確認される程度でした。
AUD/USD
AUD/USDにおいて各スプレッドの値についてまとめました。
AUD/USDにおける実測の平均スプレッドは「2.00pips」でした。
最小スプレッドは「1.2pips」で、時間帯はバラバラですが、比較的1日のなかで多く発生しているようです。
また最小平均スプレッドは「1.84pips」で、19時、20時、22時の3時間の中で発生していました。
最大スプレッドは「14.9pips」とEUR/USDに次いで狭いスプレッドであり、最大平均スプレッド「2.48pips」は主要6通貨ペアの中でもっとも狭いスプレッドでした。
このため、スプレッドの幅がもっとも狭い通貨ペアであることがわかります。
分布図では、早朝以外で大幅なばらつきは認められないものの全時間帯を通して細かいばらつきがあり、ばらつきが帯状に太くなっていることが確認されます。
プロスプレッド口座の実測スプレッド
プロスプレッド口座は、ECN口座であるため、スプレッドが狭く設定されています。
実測スプレッドを確認し、どのような傾向があるかをそれぞれの通貨ペアでまとめましたので、解説いたします。
USD/JPY
プロスプレッド口座のUSD/JPYにおいて各項目の数値を整理して紹介します。
プロスプレッド口座のUSD/JPYにおける実測平均スプレッドは「0.60pips」であり、スタンダード口座の「1.70pips」と比較して「1.1pips」も狭い結果となりました。
最小スプレッドは「0.0pips」であり、5時、6時、8時を除くすべての時間で発生していました。
また最小平均スプレッドは「0.45pips」で22時に記録されており、スタンダード口座のUSD/JPYと比べて「1.1pips」狭かったです。
最大平均スプレッドは「14.2pips」であり、スタンダード口座と比べて「1.1pips」狭い結果となりました。
最大平均スプレッドは「1.61pips」で、こちらもスタンダード口座と比較して「1.1pips」狭いことがわかり、最小スプレッドを除き、すべてのスプレッドで「1.1pips」狭いことがわかりました。
このため、Bigbossのプロスプレッド口座のUSD/JPYは常にスタンダード口座より「1.1pips」狭いスプレッドで提供されている可能性があります。
分布図を確認すると、早朝以外には18時台、19時台、21時台、23時台にばらつきが強くなる傾向があるようです。
EUR/USD
プロスプレッド口座のEUR/USDにおいて各項目の数値を整理して紹介します。
EUR/USDの実測した平均スプレッドは「0.92pips」となり、スタンダード口座のEUR/USDのスプレッドである「1.92pips」と比較すると、「1.0pips」狭いことがわかりました。
最小スプレッドは「0.6pips」であり「0.0pips」となる時間帯はありませんでした。
最小平均スプレッドは「0.82pips」であり、20時、22時に記録されており、欧州市場の閉じる前と米国市場の始まった後に狭くなっていました。
最大スプレッドは「13.6pips」、最大平均スプレッドは「1.75pips」とともに6時に記録されています。
分布図ではUSD/JPYと同じく早朝以外では18時台、19時台、21時台にばらつきが大きくみられていました。
EUR/JPY
プロスプレッド口座のEUR/JPYにおけるスプレッドの値を紹介します。
EUR/JPYにおける実測スプレッドは「0.97pips」で、スタンダード口座の平均スプレッド「2.17pips」と比較すると、「1.2pips」も狭いです。
最小スプレッドは「0.0pips」であり、日中から夜間にかけての時間帯に多く発生しているようです。それ以外の時間帯における最小スプレッドは「0.6pips」でした。
最小平均スプレッドは「0.7pips」で19時と20時に確認されています。
最大スプレッドは「23.2pips」であり、最大平均スプレッドの「2.96pips」とともに6時台はスプレッドが広がっています。
時間帯ごとで確認すると早朝以外には21時台に「7.1pips」を記録しており、3時台にも「5.5pips」までスプレッドが拡大していることが確認されています。
分布図をみると全体的にばらつきが認められ、他の通貨ペアと比較してまばらな分布を示しております。
GBP/JPY
プロスプレッド口座のGBP/JPYにおける各スプレッドの数値は以下の通りです。
GBP/JPYの実測スプレッドは「1.82pips」でスタンダード口座の「3.07pips」と比較すると「1.25pips」平均スプレッドが狭かったです。
最小スプレッドは「0.6pips」であり、最狭スプレッドの「0.0pips」が発生することはありませんでした。
最小平均スプレッドは「1.37pips」であり、0時に記録されていました。
最大スプレッドは6時に「32.8pips」と広いスプレッドが発生しており、7時台でも20pipsを超えるスプレッドが記録されました。
またスタンダード口座では21時台のみ最大スプレッドが10pipsを超えていたのですが、プロスプレッド口座のGBP/JPYでは20時台においても「12.5pips」という広いスプレッドが記録されており、欧州市場と米国市場の切り替わる前後の時間帯は十分注意する必要があります。
最大平均スプレッドは「5.7pips」で同じく6時に発生しており、広い水準でスプレッドが提供されていることがわかります。
分布図では、早朝以外でもばらつきが強い傾向がみられ、ほとんどの時間帯でスプレッドが広がる可能性があります。
GBP/USD
プロスプレッド口座のGBP/USDにおける各種スプレッドの値と時間帯の関係をまとめました。
GBP/USDの実測した平均スプレッドは「1.56pips」で、スタンダード口座の「2.66pips」より「1.1pips」狭かったです。
最小スプレッドは「0.6pips」であり、発生している時間帯も限られていますが、もっともスプレッドが広がりやすい6時や7時の時間帯でも記録されていました。
ただ最大スプレッドは「34.5pips」とスタンダード口座と同じく主要6通貨ペアの中でもっとも広いスプレッドが提供されていました。」
最小平均スプレッドは「1.33pips」で22時に発生しており、最大平均スプレッドは「2.95pips」で6時に発生していました。
分布図を確認すると、スプレッドがばらついているのは早朝のみで、それ以外では日中から夜間にかけてややばらつくものの、他の通貨ペアと比較しても明らかにばらつきは少なかったです。
AUD/USD
プロスプレッド口座のAUD/USDにおいて平均スプレッドや最大・最小スプレッド、平均スプレッドをわかりやすくまとめました。
AUD/USDにおける実測の平均スプレッドは「1.10pips」で、スタンダード口座の「2.00pips」よりも「0.9pips」狭い結果が出ました。
最小スプレッドは「0.6pips」で全時間帯で発生していました。
最小平均スプレッドは「0.94pips」で19時、20時、22時に発生していました。
22時はAUD/USDだけでなく、Bigbossの主要6通貨ペアにおいて最小平均スプレッドがもっとも発生している時間帯なので、通貨ペアを問わず狙い目の時間帯であることがわかります。
最大スプレッドは「14.0pips」であり、主要通貨ペアのなかで一番狭いスプレッドとなりました。
また最大平均スプレッドは「1.58pips」で6時に発生していました。
分布図では早朝や21時前後に加えて11時前後にもややばらつきが認められているのが特徴的でした。
プロスプレッド口座の取引手数料
プロスプレッド口座の取引手数料は1万通貨保有時に片道「0.45ドル」であり、往復で「0.9ドル」です。
この金額は当サイトで掲載している10社の海外FXブローカーのなかで、XMの「1.0ドル」の次に高い手数料です。
最も取引手数料が安いのが「Tradeview」の往復「0.5ドル」であり、次点の「Axiory」や「HotForex」の「0.6ドル」と比べてもBigbossの取引手数料は高額だといえます。
とくに取引回数が多いスキャルピング手法を使うトレーダーにとっては、一回の取引手数料の金額差が0.3~0.4ドルとはいえ、回数を重ねるごとに広がるこの金額の差は見過ごせない問題でしょう。
Bigbossのプロスプレッド口座の実測スプレッドに取引手数料をプラスしたトータルコストを示した表を以下に示します。
(1万通貨保有時のトータルコスト)
Bigbossと同じ注文方式であるNDD方式のなかで取引コストが最も安い「Tradeview」のトータルコストを以下に示しますので、比較してみてください。
上記の2つの表に記載されているトータルコストを見ると、すべての通貨ペアでTradeviewの方が圧倒的に安いことがわかります。
最も違いが大きいのがGBP/USDで、トータルコストの差は「131円」もあることがわかります。
GBP/USD、EUR/USD、AUD/USDの3通貨ペアはTradeviewを使用すれば、半分以下のコストで取引できるため、Bigbossを利用することがいかにコストを支払うことになるかわかるでしょう。
また、スプレッドだけで比較しても、やはりTradeviewの方がすべて狭く、EUR/USDにいたっては4倍近いコストがかかることになります。
Bigbossのスタンダード口座のスプレッドを他の海外FX業者と比較!
スタンダード口座の実測スプレッドを表にまとめ、他の海外FXブローカーと比較したものが以下の通りです。
(参考ページ:https://spreadbu.com/rank/?curencyOneUrl=1)
表では主要6通貨ペアを総合的に評価した順にランキング化しています。
このランキングを見るとBigbossのスタンダード口座の総合スプレッドランキングは「8位」になっています。
主要6通貨ペアの個別の順位を見ても、すべて平均以下であり、非常にスプレッドが広いことがわかります。
Bigbossのボーナスがいくら魅力的であるとはいえ、同じようにサービスを提供している最大手のXMのボーナスよりメリットは少ないので、わざわざBigbossを使用する必要はないでしょう。
Bigbossのプロスプレッド口座の手数料を含めた取引コストで他のFX業者と比較!
Bigbossのプロスプレッド口座の手数料である往復0.9ドルと各通貨ペアのスプレッドを含めたトータルコストを他の海外FXブローカーと比較し、ランキング化した表を以下に示します。
(参考ページ:https://spreadbu.com/rank/?curencyTwoUrl=1)
上記の表をみるとBigbossのプロスプレッド口座は総合ランキングが「10位」と最下位であることがわかります。
さらに主要6通貨ペア中5通貨ペアが最下位という散々な結果であり、非常に大きなコストがかかることが明らかとなりました。
このことからBigbossの「プロスプレッド口座」とは大袈裟な名前だけであり、他の海外FXブローカーの同様の口座と比較して、まったく使い物にならない口座でした。
Bigbossのスプレッドまとめ
Bigbossの実測スプレッドについて、各通貨ペアの結果をまとめ、それぞれの特徴について記載しました。
Bigbossをスプレッドの面から分析した結果、「スタンダード口座」「プロスプレッド口座」ともにオススメできないことがはっきりしました。
とくに「プロスプレッド口座」は、スプレッドや取引手数料が非常に高く、他の海外FXブローカーがECN方式の口座を用意しているために形だけでも作ったのでは?と疑いたくなるような、ひとつも魅力のない口座であることがわかりました。
このようなサービスを今後続けていくようでは、他の海外FXブローカーからの乗り換える人はいないでしょう。
またBigbossはボーナスにおいても業界№1を提供しているとはいえず、最大手のXMと比較すると見劣りしてしまうため、一体どこに魅力があるのか疑問を持たずにはいられない
ブローカーでした。