MYFX Marketsは公式サイトにてスプレッドの狭さを大々的にアピールしており、評判としても悪くないブローカーです。
今回MYFX Marketsのスプレッドを実際に測定したところ、スプレッドは全体的に優秀であることがわかりました。
とくにMYFX Marketsは以前より豪ドル関連の通貨ペアのスプレッドの狭さには定評がありましたが、今回の測定でも非常に優秀でした。
本記事では、主要6通貨ペアにおいて実際に測定したスプレッドの値を紹介し、他のFXブローカーの通貨ペアと比較した結果について解説していきます。
MYFX Marketsの口座ごとでスプレッドはどう違うか?
MYFX Marketsではスタンダード口座とプロ口座の2種類が用意されており、それぞれの口座で各通貨ペアごとの提供している平均スプレッドを公式サイトに公表しています。
この二つの口座の大きな違いとしては注文方式の違いがあり、スタンダード口座はSTP方式であるのに対して、PRO口座ではECN方式となっています。
STP方式は手数料が無料で取引可能ですが、ECN方式は手数料がかかる代わりにスプレッドがSTP方式より狭くなっています。
MYFX Marketsの主要6通貨ペアにおける平均スプレッドを下記に示します。
各通貨ペアでスプレッドの差はありますが、すべての通貨ペアでPRO口座のスプレッドの方が狭いことがわかります。
当サイト計測!MYFX Markets主要6通貨ペアの「実測スプレッド」
当サイトでは、 MYFX Marketsが実際に提供していたスプレッドを、1ヵ月に渡って測定し「実測スプレッド」を算出しております。
この「実測スプレッド」をみることによって、 MYFX Marketsが公表している平均スプレッドやその他のサイトで言われているスプレッドの情報に左右されない真実のスプレッドがわかります。
また当サイトでは他のFX業者と合わせて10社20口座のスプレッドを同時期に測定しているため、他社との比較を正確に行うことが可能です。
スタンダード口座の実測スプレッド
MYFX Marketsのスタンダード口座における「実測スプレッド」から平均スプレッドや最大・最小のスプレッド、またそれぞれのスプレッドが発生した時間帯についてまとめましたので、参考にしてください。
USD/JPY
USD/JPYにおいて各項目の数値についてまとめ、傾向を解説いたします。
USD/JPYの実測平均スプレッドは「1.49pips」で、 MYFX Marketsが公表している「1.12pips」と比べて「0.37pips」広い傾向にありました。
最小スプレッドは「1.2pips」であり、すべての時間帯で発生していました。
最小平均スプレッドは「1.30pips」で深夜の2時に発生しており、この時間帯は1時間を通して、最小スプレッドに近い数値が提供されていたことになります。
最大スプレッドは「16.0pips」で早朝の6時に発生していました。
また最大平均スプレッドも同じく6時に「4.67pips」を記録しています。
早朝の時間帯はほとんどの通貨ペアでスプレッドが広がる傾向にあり、取引をするのはおすすめできません。
その理由は世界三大市場が閉まっているからです。
世界三大市場である東京市場、欧州市場、米国市場は8時から翌朝の6時まで開いていますが、6時台と7時台はオセアニア市場が開いているのみとなるため、為替の流通量が極端に下がります。
このため注文のマッチングがされにくくなるため、必然的にスプレッドも広がりやすくなるのです。
世界三大市場が開いてる時間帯は以下の通りです。
1.東京市場:8:00~15:00
2.欧州市場:15:00~21:00
3.米国市場:21:00~6:00
またそれぞれの市場が切り替わるタイミングにもスプレッドが広がりやすいため、取引を行う時間帯には十分気をつける必要があるでしょう。
USD/JPYの分布図をみると早朝に大きくばらつきがみられていますが、日中はほとんどばらつきがなく、21時ごろの欧州市場と米国市場の切り替わるタイミングでややばらつきが発生しているのが確認されます。
EUR/USD
EUR/USDの各スプレッドを整理してご紹介いたします。
EUR/USDにおける実測平均スプレッドは「1.22pips」であり、 MYFX Marketsによる「1.2pips」とは「0.02pips」の差しかなくほとんど変わりがありませんでした。
最小スプレッドは「1.0pips」であり、すべての時間帯で発生していたので、どの時間帯であっても最小スプレッドで取引できるチャンスがありました。
また最小平均スプレッドは「1.08pips」で、深夜の2時に記録されており、スタンダード口座の主要6通貨ペアのなかで一番低いスプレッドとなりました。
最大スプレッドに関しては「11.4pips」で、最大平均スプレッドは「3.62pips」であり、ともに6時に確認されました。
分布図を確認すると、早朝以外ではUSD/JPYよりも日中のばらつきはやや大きくなりますが、とくに目立つのはやはり21時台の欧州市場と米国市場の切り替わるタイミングでした。
EUR/JPY
EUR/JPYの各種スプレッド数値また傾向について解説いたします。
EUR/JPYの得られた実測平均スプレッドは「1.98pips」で、 MYFX Marketsが公表している「1.67pips」と比較して、「0.31pips」スプレッドが広い結果となりました。
最小スプレッドは「1.4pips」で全時間帯に発生しており、最小平均スプレッドは「1.62pips」は1時と2時にわたって発生していました。
最大スプレッドは6時に「27.8pips」とかなり広がりをみせており、前後の5時に「9.9pips」、7時に「14.3pips」と10pips近くのスプレッドが記録されています。
最大平均スプレッドは「8.17pips」で早朝6時に記録されており、5時と7時はスプレッドは狭くなるものの2pipsを超える平均スプレッドであるため、取引を行うのは控えた方がよいでしょう。
分布図を確認すると、早朝以外では21時台にばらつきを認め、15時台にもややばらつきを認める形でした。
GBP/JPY
GBP/JPYにおいてそれぞれのスプレッドは以下の通りになりました。
GBP/JPYの実測平均スプレッドは「2.87pips」を記録しており、 MYFX Marketsで公開されている「2.28pips」よりもスプレッドが「0.59pips」広いことがわかりました。
最小スプレッドは「1.5pips」で5時、6時、8時を除いた時間帯で発生していました。
最小平均スプレッドは「2.11pips」で深夜の2時に記録されています。
また最大スプレッドは「31.6pips」と非常に広く、5時、7時も10pipsを超えるほどの広がりを見せています。
最大平均スプレッドもスタンダード口座の主要6通貨ペアのなかで、もっとも高く「14.96pips」と非常に広いスプレッドとなっていました。
分布図をみると早朝以外では、21時台にばらつきが大きく認められ、19時から20時台にもややスプレッドが広くなっているタイミングが確認されました。
GBP/USD
GBP/USDではスプレッドが以下の通りであり、その傾向について解説いたします。
GBP/USDおける実測スプレッドは「1.85pips」でしたが、 MYFX Marketsがサイトで公表している平均スプレッド「1.63pips」と比較すると「0.22pips」の相違が認められ、実測スプレッドの方が広い結果が出ています。
GBP/USDの最小スプレッドは「1.2pips」で、どの時間帯であっても発生が確認されました。
また最小平均スプレッドは「1.43pips」で1日の間で19時、1時、3時に発生していました。
最大スプレッドは「17.2pips」、最大平均スプレッドは「8.15pips」とともに6時に発生していました。
分布図では、早朝以外に19時から21時台にばらつきを認めますが、他の通貨ペアと異なるのは、21時台よりも19時台の方がばらつきが強くみられたことでした。
AUD/USD
AUD/USDのスプレッドの値がそれぞれどのような時間帯で発生しているのかをまとめました。
AUD/USDの実測した平均スプレッドは「1.21pips」であり、公表されている平均スプレッド「1.32pips」と比べて実測スプレッドが「0.11pips」広いことがわかりました。
最小スプレッドは「1.0pips」で、全時間帯で発生していました。
最小平均スプレッドは「1.12pips」2時に発生しており、最小スプレッドとかなり数値が近いことから2時台はスプレッドが最小スプレッドに近いところで推移していたと考えられます。
また最大スプレッドは「10.0pips」で、最大平均スプレッドは「2.30pips」でともに6時でしたが、前後の5時や7時はほとんど日中や深夜帯と変わらないスプレッドでした。
分布図では、早朝と21時台にばらつきがみられるのは他の通貨ペアと変わりませんが、AUS/USDのみ午前中の10時台にもおおきくスプレッドがばらついているのが確認されています。
PRO口座の実測スプレッド
PRO口座における実測スプレッドについてもまとめて時間帯ごとの傾向について調べましたので、ご紹介いたします。
USD/JPY
PRO口座のUSD/JPYのスプレッドは以下の通りです。
PRO口座におけるUSD/JPYの実測平均スプレッドは「0.21pips」であり、 MYFX Marketsが公表している「0.2pips」と比較するとスプレッドの差はわずか「0.01pips」とほとんど相違は認められませんでした。
ただし、スタンダード口座よりは「1.28pips」も狭くなりました。
最小スプレッドは「0.0pips」で24時間の中で6時を除く、すべての時間帯で最狭のスプレッドが発生していました。
最小平均スプレッドは「0.04pips」であり、24時間の中の6時間も狭い時間帯がありました。
またこの最小平均スプレッドはPRO口座の主要6通貨ペアの中でもっとも狭い平均スプレッドとなっています。
最大スプレッドは「14.7pips」、最大平均スプレッドは「3.39pips」でした。
分布図では早朝に大きなばらつきが認められ、また欧州市場と米国市場の切り替わる21時台の他に深夜帯にもややばらつきがありました。
EUR/USD
PRO口座におけるEUR/USDのスプレッドの値がそれぞれどのような時間帯で発生しているのかをまとめました。
PRO口座におけるEUR/USDの実測平均スプレッドは「0.23pips」であり、 MYFX Marketsの公表している「0.2pips」と比較すると、実測値のほうがスプレッドが「0.03pips」とほとんど相違ない結果でした。
またスタンダード口座と比べると、「0.99pips」狭くなりました。
最小スプレッドは「0.0pips」で、6時を除いた全時間帯で記録されています。
また最小平均スプレッドはUSD/JPYほどではありませんが、非常に狭く「0.08pips」が深夜の2時に発生していました。
最大スプレッドは「10.4pips」で早朝の6時に発生していました。
最大平均スプレッドは「2.63pips」で同じく6時に生じています。
分布図を確認すると早朝以外では、日本市場から欧州市場へ切り替わる15時台と欧州市場から米国市場へ切り替わる21時台にそれぞれスプレッドのばらつきが認められました。
EUR/JPY
PRO口座のEUR/JPYにおいてそれぞれのスプレッドは以下の通りになりました。
PRO口座におけるEUR/JPYの実測スプレッドは「0.78pips」であり、 MYFX Marketsによる「0.58pips」と比較すると、「0.2pips」スプレッドが広かったことがわかりました。
またスタンダード口座とは「1.2pips」狭い結果となりました。
最小スプレッドは「0.0pips」で8時から翌朝の4時までの間に発生しており、早朝の5時から7時の間は「0.6pips」までしか狭くなりませんでした。
最大スプレッドは「26.6pips」まで広がり、最大平均スプレッドも「7.02pips」でした。
分布図をみたら早朝以外には21時台のばらつきが目立っていました。
GBP/JPY
PRO口座のGBP/JPYの各種スプレッド数値また傾向について解説いたします。
PRO口座におけるGBP/JPYの実測平均スプレッドは「1.58pips」で、 MYFX Marketsで公開されている「1.28pips」よりも「0.3pips」スプレッドが広くなりました。
またスタンダード口座と比較した場合では「1.29pips」もスプレッドが狭くなりました。
最小スプレッドは「0.6pips」とPRO口座の主要6通貨ペアのなかで、唯一0.0pipsにならず、かつ6時台は最小スプレッドで「1.8pips」と広い水準でした。
最小平均スプレッドは「0.81pips」で深夜2時に発生していました。
最大スプレッドは「30.3pips」とスタンダード口座に引き続き30pipsを超える広いスプレッドが提供されていました。
これに伴い最大平均スプレッドも「13.75pips」と広い水準でした。
GBP/JPYの分布図は、欧州市場と米国市場の切り替わる前後にばらつきが多く、19時から21時、23時にスプレッドが広がっていました。
GBP/USD
PRO口座のGBP/USDの各スプレッドを整理してご紹介いたします。
PRO口座におけるGBP/USDの実測スプレッドは「0.85pips」という結果となり、 MYFX Marketsが公表している平均スプレッド「0.65pips」と比較すると「0.2pips」の相違が認められ、実測スプレッドの方が広かったです。
またスタンダード口座と比較すると「1.0pips」狭くなりました。
最小スプレッドは「0.0pips」ですが、早朝や午前中には発生しない時間帯もあります。
一方、最小平均スプレッドは「0.43pips」で1日の中に3時間発生している時間帯がありました。
最大スプレッドは「16.2pips」とEUR/JPYよりも狭かったにも関わらず、最大平均スプレッドは「7.18pips」とEUR/JPYよりも広くなっていました。
このため、スプレッドの広がりの幅は狭いものの、時間帯を通しては全体的に広いスプレッドであったことがわかります。
分布図を確認すると全時間を通してばらつきがやや認められており、とくに21時前後のばらつきは大きくみられました。
AUD/USD
PRO口座のAUD/USDにおいて各項目の数値についてまとめ、傾向を解説いたします。
AUD/USDにおける24時間の実測した平均スプレッドは「0.41pips」であり、公表されている平均スプレッド「0.42pips」と比べて実測スプレッドは「0.01pips」しか差がなく、ほとんど同じ結果でした。
スタンダード口座と比較した場合は、「0.8pips」狭くなりました。
最小スプレッドは「0.0pips」は6時を除いたすべての時間帯で確認されていますが、6時台は「0.6pips」までしか狭くなりませんでした。
最小平均スプレッドは「0.32pips」で2時に発生していました。
最大スプレッドは「9.2pips」、最大平均スプレッドは「1.5pips」で主要6通貨ペアの中で一番狭いスプレッドとなりました。
分布図ではスタンダード口座と同じく、早朝以外に21時台のばらつきは認められますが、もっともばらつきを認めるのは午前中の10時前後でした。
PRO口座の取引手数料
PRO口座はECN方式の口座であるため、取引ごとの手数料を支払う必要があります。
この取引手数料は1万通貨保有時に片道「0.35ドル」となっており、往復で「0.70ドル」がかかります。
これは当サイトで掲載している10の海外FX業者のなかで、「Tradeview」の往復「0.5ドル」、「Axiory」「HotForex」の0.6ドルの次に安い手数料です。
ただし、ECN方式の口座では手数料とスプレッドを考慮したトータルコストで考えなければなりません。
そこで実測スプレッドに取引手数料をプラスしたトータルコストを下の表に示します。
(1万通貨保有時のトータルコスト)
また同じNDD方式のなかで取引コストが最も安い「Tradeview」と比較してみましょう。
いかにTradeviewのトータルコストを表に示します。
2つの表からトータルコストを見ると、すべての通貨ペアでTradeviewの方が安いことがわかります。
ただし、実測スプレッドだけを見ると、USD/JPY、EUR/JPY、AUD/USDの3通貨ぺアでは、MYFX Marketsの方が狭かったです。
しかしながら、スプレッドと手数料の両方を捉えると、手数料の差「往復0.2ドル」がTradeviewのトータルコストを下げており、結果的にすべての通貨ペアでTradeviewの方が安くなっていました。
MYFX Marketsのスタンダード口座のスプレッドを他の海外FX業者と比較!
スタンダード口座の実測スプレッドを6通貨ペアの総合でランキング化した表が以下の通りです。
(参考ページ:https://spreadbu.com/rank/?curencyOneUrl=1)
上記の表を確認すると、MYFX Marketsのスタンダード口座の総合スプレッドランキングは「4位」になっています。
また6通貨ペアの個別順位を見ると、AUD/USDが1位、EUR/USD、GBP/USDが2位、USD/JPYは3位になっており、半数以上が上位にランクインするスプレッドの狭さでした。
ただし、EUR/JPYとGBP/JPYは平均以下の水準でした。
主要6通貨ペアのスプレッドは全体的に悪くなく、通貨ペアを選んで取引を行なってもよいでしょう。
MYFX MarketsのPRO口座の手数料を含めた取引コストで他のFX業者と比較!
PRO口座では実測スプレッドに取引手数料を加えたトータルコストで他の海外FXブローカーと比較して、ランキング化いたしました。
⇒ https://spreadbu.com/rank/?curencyTwoUrl=1
その結果、MYFX MarketsのPRO口座は総合ランキングが「4位」でした。
スタンダード口座と同じく全体的に狭いスプレッドを提供しており、とくにUSD/JPY、EUR/USD、AUS/USDは3位と健闘しています。
ただし、その他の通貨ペアは全て平均以下であることから順位が伸び悩んでいると考えられます。
スプレッド自体は他のブローカーと比較しても狭い部類であるため、取引手数料の差によって順位を下げてしまっています。
MYFX Marketsのスプレッドまとめ
今回 MYFX Marketsの実測スプレッドを測定し、各通貨ペアのスプレッドについてまとめて紹介しました。
今回の調査でわかったことは「スプレッドの狭さ」が魅力的であることです。
しかし取引手数料が「往復で0.7ドル」と高いことがデメリットになっており、結果的に順位を下げてしまっています。
今後取引手数料を下げるのは難しいかもしれませんが、もし取引手数料を「Tradeview」と同じ「往復0.5ドル」まで下げられれば、非常に魅力的な海外FXブローカーとなるでしょう。
今後の変化に期待したいところです。