Axioryは日本人の間で取引コストが安く、約定力が高いことで非常に評判のよいブローカーです。
取引コストの一つに「スプレッド」があり、Axioryの公式サイトではリアルタイムレートと最小スプレッドの数値を出しているものの、平均スプレッドの公開はしていません。
このため当サイトではAxioryのスタンダード口座、ナノ・スプレッド口座の2つの口座を対象にして、1ヶ月間スプレッドを計測。平均スプレッドやその他の結果について他の海外FXブローカーと比較しております。
その結果、Axioryのスプレッドや取引コストはスタンダード口座、ナノ・スプレッド口座ともに非常に優秀であることがわかりました。
本記事では、実際に計測したAxioryのスプレッドを公開し、通貨ペアごとの傾向、口座間の平均スプレッドの比較、他社と比較してランキングを作成するなど、Axioryのスプレッドについて詳しく解説いたします。
Axioryの口座ごとでスプレッドはどう違うか?
Axioryには口座タイプが2種類用意されており、スタンダード口座とナノ・スプレッド口座があります。
スタンダード口座はその名の通りAxioryにおいて標準的な口座であり「STP方式」を採用した取引手数料無料の口座です。
ただし「STP方式」では、スプレッドに手数料を載せてトレーダーに公開していることから、ナノ・スプレッド口座よりは広い傾向にあります。
一方のナノ・スプレッド口座は、スプレッドの狭さに特化したECN方式の口座であり、最小「0.0pips」のスプレッドを多くの通貨ペアで提供している代わりに、取引ごとの手数料がかかります。
取引手数料もスプレッドと同じく各FXブローカーによって異なるため「ECN口座」では、スプレッドの狭さと同様に重要なコストの一つです。
Axioryのナノ・スプレッド口座は、スプレッドだけでなく手数料の安さも魅力の一つとなっています。
当サイト計測!Axiory主要6通貨ペアの「実測スプレッド」
海外FXスプレッド部では、海外FXブローカー10社20口座を対象にスプレッドを実際に測定いたしました。
独自のスプレッド計測ツールを使用し、24時間1ヶ月の間計測し続け、そこで得られたスプレッドの値を「実測スプレッド」として皆様に公開しております。
「実測スプレッド」を知ることによって、各ブローカー間のスプレッドの違い、主要6通貨ペア間のスプレッドの違いが浮き彫りとなり、どのブローカーのどの通貨ペアのスプレッドが狭いのかがわかります。
スタンダード口座の実測スプレッド
Axioryのスタンダード口座において実測したスプレッドの情報を紹介し、それぞれの通貨ペアでどのように違いがあるのかを解説します。
USD/JPY
USD/JPYにおける各項目の数値をわかりやすく紹介いたします。
USD/JPYの実測した平均スプレッドは「1.50pips」でした。
最小スプレッドは「0.6pips」であり、24時間のなかで発生した時間帯は17時、22時、5時でした。
また最大スプレッドは「15.3pips」で、最大平均スプレッドとともに発生したのは6時でした。
6時にはスプレッドが非常に広いことがわかりますが、これには理由があります。その理由は「世界的な取引量が下がる」からです。
世界には為替市場がいくつもあり、24時間どこかの為替市場は開いているため、FXはいつでも取引が可能ですが、6時から8時の時間帯には世界三大市場と言われる東京、欧州、米国の為替市場が閉じています。
世界三大市場のオープン時間は以下の通りです。
1.東京市場:8:00~15:00
2.欧州市場:15:00~21:00
3.米国市場:21:00~6:00
この世界三大市場が開いている時間帯は、取引量も多く市場は活発ですが、閉まっている時間帯には取引を行わないトレーダーが多いため取引量も下がり、スプレッドは広くなる傾向が強いです。
また欧州市場と米国市場が切り替わる時間帯にもスプレッドは広がりやすく、USD/JPYにおいて21時台には最大スプレッドが「3.4pips」を記録しており、市場の開閉にスプレッドが関係していることがわかります。
EUR/USD
EUR/USDにおいて各項目の数値を整理すると以下の通りになります。
EUR/USDの実測スプレッドは「1.33pips」で、Axioryのスタンダード口座における主要6通貨ペアの中でもっとも低い平均スプレッドでした。
最小スプレッドは「0.6pips」で、22時、3時、5時に発生し、最小平均スプレッドは「1.16pips」で2時に発生していました。
日本の深夜帯である米国時間にスプレッドが狭くなる傾向にあり、比較的日本の午前中はスプレッドが広い傾向にあります。
EUR/USDの場合は、欧州と米国の通貨であることから、それぞれの市場が始まる時間帯への影響が強くなるのです。
欧州市場が始まった後の16時台に最大スプレッドが「2.0pips」また米国市場が始まる21時台に最大スプレッド「3.1pips」を記録しています。
分布図をみると時間帯ごとの最小スプレッドはバラつきがみられ、時間帯によって値が異なります。最大スプレッドは比較的バラつきが少なくなり、フラットが多いです。
よって欧州市場と米国市場の開始時間帯を避ければ、安定したスプレッドでの取引が可能でしょう。
EUR/JPY
EUR/JPYにおいて各スプレッドの数値を確認しましょう。
EUR/JPYの実測平均スプレッドは「1.70pips」でした。
最小スプレッドは「0.6pips」で、10時、22時、3時に発生しています。
日中から夜間にかけての平均スプレッドは大きく変わることがなく、1.41pipsから1.48pipsの0.07pipsの間で多少変動がある程度でした。
ただ最大スプレッドは「32.2pips」にまで達し、非常に広いスプレッドを記録しており、6時台の変動はかなり激しいため、6時台の取引は避けるべきでしょう。
分布図をみると欧州市場の開いている時間帯にバラつきが少し見られており、21時台には「5.4pips」の広いスプレッドも確認されています。
GBP/JPY
GBP/JPYにおいて各スプレッドの最大・最小値、平均値の詳細をご紹介します。
GBP/JPYの実測した平均スプレッドは「2.27pips」で、主要6通貨ペアの中で唯一2.0pipsを超える結果でした。
ただ、最小スプレッドは「0.6pips」と他の通貨ペアと同様の値を記録しており、スプレッドが狭い時間もあることがわかります。
深夜帯にスプレッドが低い傾向にあるため、取引をするには夜間の方がよいでしょう。
GBP/JPYも最大スプレッドが「31.6pips」と30pipsを超えており、早朝の時間帯は注意が必要です。とくに6時台は平均スプレッドが「11.20pips」と1時間の中でも10pipsを超えているため、取引を行うのは避けなければなりません。
分布図をみると欧州市場の時間帯はバラつきが出やすく、スプレッドが広くなるタイミングがありました。
GBP/USD
GBP/USDにおけるスプレッドの各数値を紹介いたします。
GBP/USDの実測スプレッドは「1.77pips」でした。
最大スプレッドは「21.3pips」、最大平均スプレッドは「7.08pips」でやはり6時台に記録されています。
最小スプレッドは「0.6pips」で、発生している時間帯はスタンダード口座の主要6通貨ペアの中でもっとも多く、夜間に発生していることが多かったです。
また最小平均スプレッドは「1.40pips」で、夜間に発生しており、GBP/USDの取引も夜間に行うのが、スプレッド上は有利であることがわかりました。
分布図をみると日中に時折スプレッドが広くなりますので、欧州時間には注意しておく必要があるでしょう。
AUD/USD
AUD/USDにおいて各スプレッドの値についてまとめました。
AUD/USDにおける実測の平均スプレッドは「1.87pips」でした。
最小スプレッドは「0.6pips」と他の通貨ペアと同じでしたが、22時のみと発生した時間は非常に少なかったです。
ただし最小平均スプレッドが「1.74pips」であり、最大平均スプレッドの「3.53pips」と差が1.79pipsしか違わなかったため、主要6通貨ペアの中でもっともスプレッドの最大平均変動が狭く、かつ最大平均スプレッドももっとも狭い結果となりました。
分布図では他の通貨ペアにみられないような「午前中」にバラつきがあり、スプレッドが広がりました。
ナノ・スプレッド口座の実測スプレッド
ナノ・スプレッド口座においても、主要6通貨ペアの実測スプレッドを計測し、それぞれの傾向について調べましたので、解説いたします。
USD/JPY
ナノ・スプレッド口座のUSD/JPYにおいて各項目の数値を整理して紹介します。
ナノ・スプレッド口座のUSD/JPYにおける実測平均スプレッドは「0.50pips」であり、スタンダード口座の「1.33pips」と比較して「0.83pips」狭い結果となりました。
最小スプレッドは「0.0pips」で早朝の時間帯を除いた8-4時までの間に発生。最大スプレッドと最大平均スプレッドは、それぞれ「14.3pips」と「3.52pips」で6時に発生していました。
平均スプレッドで1.0pipsを超えたのは6時台のみで、それ以外の時間帯ではすべて1.0pips以下と全体的に低いスプレッドであることがわかります。
ただ米国市場の始まる、21時台に最大スプレッドが「2.4pips」を記録しており、米国市場との関係性がありました。分布図をみても早朝以外では21時台にスプレッドのバラつきは多いものの、それ以外にばらつきは出ませんでした。
EUR/USD
ナノ・スプレッド口座のEUR/USDにおいて各項目の数値を整理して紹介します。
EUR/USDの実測した平均スプレッドは「0.33pips」となり、スタンダード口座のEUR/USDのスプレッドである「1.33pips」と比較すると、「1.0pips」狭いことがわかりました。
またEUR/USDの平均スプレッドはナノ・スプレッド口座の主要6通貨ペアの中で最も狭かったです。
最小スプレッドである「0.0pips」は6時と7時台以外では常に発生しており、最小平均スプレッドは2時台に発生した「0.16pips」です。
やはり深夜帯にスプレッドが狭くなる傾向で、16時から4時までの間の平均スプレッドは0.2pips以下に落ち着いていました。
分布図をみると欧州市場が始まった後の16時台、そして米国市場に切り替わった21時台にスプレッドのバラつきがみられています。
EUR/JPY
ナノ・スプレッド口座のEUR/JPYにおけるスプレッドの値を紹介します。
EUR/JPYにおける実測スプレッドは「0.70pips」で、スタンダード口座の平均スプレッド「1.70pips」と比較すると、「1.0pips」狭いです。
最小スプレッドは「0.0pips」ですが、ナノ・スプレッド口座であっても最大スプレッドは「31.2pips」を記録しており、5時から7時台までの時間帯はスプレッドが非常に広くなる可能性が高いです。
時間ごとの平均スプレッドは比較的落ち着いており、9時から4時の間はいずれも0.4pips台に留まっています。
しかしながら、ユーロを取り扱う通貨ペアであるため欧州市場と米国市場の切り替わる21時台には「4.4pips」の最大スプレッドも確認されているので、取引を行うタイミングには注意をしてください。
分布図をみると、早朝と21時台以外でバラツキはみられず、3時台に一時「3.7pips」の最大スプレッドは確認されていますが、連続性は認めれらず突発的なものでしょう。
GBP/JPY
ナノ・スプレッド口座のGBP/JPYにおける各スプレッドの数値は以下の通りです。
GBP/JPYの実測スプレッドは「1.27pips」でスタンダード口座の「2.27pips」と比較すると「1.0pips」平均スプレッドが狭い傾向にありました。
最小スプレッドは「0.0pips」です。しかし他の通貨ペアと比べると発生している時間帯は多くありません。
最小平均スプレッドは「0.68pips」ですが、最大平均スプレッドは「10.18pips」と非常に高い平均スプレッドが6時台に記録されています。
欧州市場の終盤にスプレッドが広がる傾向にあり、19時、20時、21時にそれぞれ5pipsを超えるスプレッドが確認されました。ただ平均スプレッドでみると、他の時間帯と変わりないので、突発的なものとして考えてもよいでしょう。
分布図では早朝と欧州市場の時間帯にバラつきがある一方でそれ以外では比較的落ち着いているようです。
GBP/USD
ナノ・スプレッド口座のGBP/USDにおける各種スプレッドの値と時間帯の関係をまとめました。
GBP/USDの実測した平均スプレッドは「0.77pips」で、スタンダード口座の「1.77pips」より「1.0pips」狭かったです。
最小スプレッドは早朝以外で「0.0pips」となっており、最小平均スプレッドは「0.40pips」で0時から2時の間で発生しており、深夜帯の時間に平均スプレッドが狭くなる傾向にあります。
最大スプレッドは6時に「20.3pips」を記録しており、平均スプレッドも6時、そして7時台にも広がりやすい傾向でした。
スプレッドの分布図をみると早朝はやはりバラつきが激しく、欧州市場の時間帯にも比較的バラつきが多くみられていました。
AUD/USD
ナノ・スプレッド口座のAUD/USDにおいて平均スプレッドや最大・最小スプレッド、平均スプレッドをわかりやすくまとめました。
AUD/USDにおける実測の平均スプレッドは「0.67pips」で、スタンダード口座の「1.87pips」よりも「1.20pips」狭い結果が出ました。
AUD/JPYの最大スプレッドは「17.0pips」で、早朝の6時台に最も拡大し、前後の5時から7時台に平均スプレッドも広かったです。
最小スプレッドは「0.0pips」ですが、6時から7時の時間帯だけは最小スプレッドが「0.6pips」までしか下がりませんでした。平均スプレッドの最も狭い数値は「0.54pips」で、深夜の1時に発生していました。
平均スプレッドは「0.67pips」でGBP/USDよりも低いですが、深夜帯の米国市場の時間だけをみるとAUD/USDの方が平均スプレッドは高い傾向にあります。
スプレッドの分布図をみると早朝や21時の欧州と米国市場の切り替え時間以外にも、10時から11時の時間帯にバラつきが認められています。
ナノ・スプレッド口座の取引手数料
Axioryのナノ・スプレッド口座はECN方式の口座であるため、スプレッドが狭い代わりに取引ごとに取引手数料がかかる仕組みとなっています。
ナノ・スプレッド口座の取引手数料は1万通貨保有時に片道「0.3ドル」、往復で「0.6ドル」であり、このコストは当サイトで実測している10社の海外FX業者の中では、Tradeviewの往復「0.5ドル」の次に安い手数料です。
以下に当サイトによる実測スプレッドに「取引手数料」を加えたトータルコストを算出した表について紹介いたします。
(1万通貨保有時のトータルコスト)
日本人に人気のあるXMのトータルコストを同様に記載した表を比較として掲載します。
上記のトータルコストを確認してもらえばわかるように、すべての通貨ペアで「Axiory」の方が安いです。
1回のコストでみるとそこまで大きな差とは感じれないかもしれませんが、取引手数料は、毎回の取引ごとにかかってくるコストであるため、繰り返し取引を行うほど差額も大きくなってしまいます。
長期的にみればコストの安さは利益率に直結してくる問題であるため、非常に重要な要素の一つです。
Axioryのスタンダード口座のスプレッドを他の海外FX業者と比較!
Axioryのスタンダード口座における主要通貨ペア6種類の実測スプレッドを、他の海外FXブローカーと比較したランキング結果を以下の表にまとめました。
(参考ページ:https://spreadbu.com/rank/?curencyOneUrl=1)
Axioryのスタンダード口座は主要6通貨ペアの総合でみると第2位でした。
とくに実測スプレッドが優秀だったのは、EUR/JPY、GBP/JPY、GBP/USDの3通貨ペアで、いずれも3位以内にランクインしています。
GBPの通貨ペアが2つとも上位であったことからGBP関連の通貨ペアに強い可能性は高いでしょう。
逆にAUD/USDは10社中7位と大きく順位を落としております。Axioryのスタンダード口座で「取引するべき通貨ペア」とそうでない通貨ペアがはっきりした形となりました。
Axioryのナノ・スプレッド口座の手数料を含めた取引コストで他のFX業者と比較!
AxioryのECN方式であるナノ・スプレッド口座では、主要通貨ペアの実測スプレッドに加えて取引手数料を含めたトータルコストについてランキング化しました。
(参考ページ:https://spreadbu.com/rank/?curencyTwoUrl=1)
Axioryでは、ナノ・スプレッド口座も優秀で総合第3位でした。
「Gem Forex」のノースプレッド口座が第1位ですが、これは「DD方式」であり国内FXブローカーと同じ注文方式であるため、取引の透明性が低いことに注意する必要があり、「NDD方式」のブローカーとは分けて考えるべきでしょう。
「NDD方式」のブローカーだけのランキングで考えれば、AxioryはTradeviewに次ぐ第2位となります。
ナノ・スプレッド口座の中で突出してスプレッドが狭い通貨ペアはありませんが、取引手数料を安く提供できていることが上位である大きな要因となっているでしょう。
またAxioryの実測スプレッドには意図的な傾向がほとんどみられず、全体的に不統一なスプレッドであったことから、真の「NDD方式」を取り入れた透明性の高い取引を行える可能性が高いでしょう。
Axioryのスプレッドまとめ
Axioryは「スタンダード口座」「ナノ・スプレッド口座」ともに、上位になるほど狭いスプレッドを提供しているブローカーであることがわかりました。
もともと取引コストの安さが日本人の間では評判でしたが、取引手数料の安さだけでなくスプレッド自体も狭く、まさに噂通りの結果が今回証明されました。
Axioryでは99.98%の約定力の高さや手数料が無料になる出金方法「Curfex」の導入、日本語に対応したサポート体制の充実など、取引コストの安さ以外にも魅力的なサービスを多数展開しています。
当サイトでは「Tradeview」とともにオススメできる海外FXブローカーの一つなので、一度利用を検討してみてはいかがでしょうか。